些細な感情の行き違いから、心が離れてしまったふたりーー。いやひとり。
このできごとをきっかけにD氏(アラ70)からの接触は途絶え、
ふたりの関係はまさかの自然消滅、絶縁の方向へ…。
その後、隣りといえど高台に住むエムとは顔を合わせることもなく…
しかしある時、庭に出ているD氏を見かけ、エムは声をかけてみたのです。
やはり…
Dさん、あなたは
ときめくものには金を惜しまない男ーーー。
♀との恋路もあきらめない男…。
昨年2017年の河津桜
この時、4月上旬…。
彼と言葉を交わしたのはそれっきりーー。
やがて互いの敷地を繋ぐ裏手の階段は生い茂った雑草で足場を封じられた。
いつも貴方が…Dさんがマメに刈ってくれていたのに。
貴方へと続く階段、
よもや草ぼーぼー
とっくに君との関係は終わっていたんだ。
新たなときめきを求め、違う階段を上がるために。
これ以上傷つきたくない、でもあきらめたくない。
年齢のせいにはしたくない。モテたい。ヤりたい。
ーー男であり続けるために。
彼の前立腺はそう、すでに前を向いていたーー。 <完>
連続ブログ劇場「シリーズ・人間D」
長らくのご愛読、ありがとうございました。
思えば「カネにも時間にも余裕がありながら、若い隣人女へのわずかなランチ代を惜しんだ
移住独居高齢者の複雑&シンプルな心理・実態」を知らしめたく始まったシリーズでした。
彼は今後も登場するかもしれませんが…。 なんか描いてて楽しかったどす。
D氏と対極、真逆の傑作キャラ「60代からの婚活男・G氏」のドラマも描きたくなりました。
しかしもっと描きたい伝えたい、衝撃の「野鳥の楽園物語」も近々ご覧いただきたく~。
移住ドラマには出会いと別れがあふれてる…
とにかく次回6/6(水)更新です。